消費者は賢くなり、競争は激化しています。モノが少なかった時代に有効だった販売促進も昔のままでは通用しなくなっています。売上を増加させるために求められているのは、一方的に売り込むというテクニックではなく、消費者と継続的なコミュニケーションを行うことで、売れる仕組みを作るという考え方です。
消費者を階層化し、それぞれのターゲットに対して異なるアプローチをすることがそのための第一歩です。つまり、顧客は
・商品や店を知らない人
・聞いたことはあるが利用したことはない人
・一見客
・リピーター
・愛顧客
・店の信者
というように階層化されています。店や商品を知らない人に対するコミュニケーションの方法は、リピーターに再利用を促すコミュニケーションの方法とは変えなければなりません。例えば、商品や店を知ってもらうためにはチラシや広告が、再来店を促すためにはDMやサンキューレターなどが有効な手段となります。
一般的に言えるのは、1回のコミュニケーションで知らない人に商品を売ることは難しくなったということです。購買頻度が低く単価が高い商品はなおさらです。チラシや新聞広告、ミニコミ誌など不特定多数を対象とした媒体を利用する場合、すぐに売ることを目的とするのではなく、商品に興味がある見込み客を集めることに目的を絞ったほうが、効率が良くなることが多いのです。もちろん、見込み客を集める仕掛けは必要です。例えば、小冊子プレゼントやサンプル提供などが代表的な仕掛けです。
次にそこで集めた見込み客にアプローチをします。まずは電話で小冊子やサンプルが届いたか確認すると同時に、本当に買う気があるか情報を集めます。買う気がありそうだと見込んだ人に、期間限定のお値打ち商品情報を提供したり、販売員が訪問することで、売りにつなげていきます。
このような形で消費者を階層化し、上のステップへ上げるコミュニケーション方法を考えていくことが、売れる仕組み構築の第一歩となります。