「借金さえなければ、もっと楽に商売できるのに」、そんなことを口にする社長が多くいます。実は、借入金を健全に返済するためには簡単な原則があるのですが、案外知られていません。今回はその原則を分かりやすくご紹介いたします。
健全な返済の原則: 税引き後利益 + 減価償却費 > 元本返済額
借入の返済額は預金通帳から引き落とされます。このうち利息分は費用になりますが、元本分は費用になりません。ですから、収支トントンの場合、元本返済分だけ預金が減っていくことになります。預金通帳の額を減らさないためには、利益を出して、元本払いの分だけお金を残さないといけません。それが税引き後利益になります。
ただし、会社の経費の中には現金の流出を伴わない費用がありますので、これも考慮します。代表例が減価償却費です。減価償却費は損益計算書上では経費になっていても、実際には外部に支払われないため手元にお金が残ります。ですからこの分も借金返済の原資と考えることができます。
健全に借金を返済するためには、税引き後利益と減価償却費の合計額が、元本返済額を上回っていることが必要になります。この原則を満たさないと、多くの場合、資金繰りが厳しくなってきます。
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